新型コロナの影響で、テレワーク(リモートワーク)が可能なIT業界への転職需要が高まっているというニュースを見ました。
この記事を読んでるあなたも、新型コロナによる業界への影響を知りたくて不安かもしれません。ただ、経済的な不安で転職活動すると、冷静に企業選びができなかったり、足元を見られたりして結果的にあまり良い転職にならないケースも多いです。
そこで、この記事では「新型コロナの影響を、むしろチャンスにしよう」と考えてチャレンジしている人たちの事例を紹介し、ちょっとでも明るい気持ちになってもらえる話をしようと思います。
外出自粛で大打撃を受けている業界
下の図の右の赤色のエリアですが、ここが現在、新型コロナによる外出自粛の影響を強く受けている「家の外で価値を体験するタイプのサービス」です。飲食店、ホテル、ライブ、映画館、ヨガやスポーツジム、美容院、テーマパークのレジャー産業などですが、資金繰りが悪化し、廃業も出始めています。
一方、左の緑色のエリアは「家で価値を体験するタイプのサービス」です。NetflixやAmazon Prime、Huluなど、既存のコンテンツを資産に個人に直接サブスクリプション(定額制)課金できる彼らは現在、むしろコロナの影響を追い風にして放っておいてもユーザー数と売上が勝手に伸びているはずです。テレビは広告予算緊縮の影響と、思うように番組作りができないというマイナスの影響はあるはずですが、巣篭もり需要で視聴率は上がってます。
通販EC、オンライン英会話などの学習サービス、電子書籍も追い風です。
そして、これだけ見るともう右側の業界には先がないかのように見えるのですが。。。本当にそうなんでしょうか?
いつの時代も「チャンスはピンチの顔をしてやってくるもの」ですが、これらの業界はこのまま、集客減の影響を受けて耐えるしかないのでしょうか?
実は、「提供していた価値が無形か、有形か」という別の軸を導入してみると景色が変わってきます。
「家or外で体験」と「価値が無形or有形」という軸で整理
図の最下部にある飲食店の提供価値はあくまでおいしい料理という「有形価値」なので、遠隔でも提供できる通販とデリバリーに対応するのはイメージしやすいのですが。
上記のように整理することで新たに見えてくるのは、外で体験していたサービスでも、価値の中身は無形だった、あるいは無形価値と有形価値の組み合わせだったというケースです。
たとえば中国ではすでに、大箱のライブハウスが動画配信での視聴に切り替えたことで、むしろ会場による物理的な人数制限がないことから売上が上がっているそうです。
スポーツ観戦も同様で、会場に行ってもプレーしている選手は遠くで小さくしか見えないので、ハイライトだけをちゃんと観戦したいならテレビで良いはずですが「みんなで盛り上がる一体感」という無形部分が付加価値だったりします。だとすると、オンラインで代替できる可能性はあります。
タイムリーですが、LINEが昨日、新機能「みんなで見る」をリリースしたのはこの流れにガッツリ乗ろうという狙いがあるからです。個人的に「良い開発チームを持ってるな」と尊敬します。
また、僕は体が硬いので、健康のためにホットヨガに通っていましたが、コロナの影響で行かなくなりました。ただ、よく考えてみればホットヨガの「ホット」の部分はスタジオの有形価値でしたが、「ヨガ」の部分は無形価値であり、その気になれば家でもできます。
実際、関清香さんのオンラインピラティスが人気を集めているのも、コロナ以前からSNSで発信を強めたり動画資産を貯めてきたことの結果であり、そのことでむしろコロナの影響を逆手に取って成長していると思うのです。
そして、三密への影響から営業自粛を求められた「キャバクラのオンライン化」も進行中のようです。
僕が思うに、キャバクラやスナックが提供している価値の本質は「お店の内装が超カッコいい」とか「料理やお酒が美味しいから」っていう有形価値じゃないんですよね。
むしろ「きれいなお姉ちゃんが見れる」とか「ママのキャラがいい味出してる」っていう、ある意味、モノではない価値に対してお客さんはお金を払っていたはずです。
であればオンライン化はできるはずで、Zoomキャバクラ、略して「ズムキャバ」が出てきているのも、生き残ろうとする自然な経営努力だと思います。
それでもコロナで生き残りが厳しい業界
でも、それでもやっぱりどう考えても厳しい業界が「ホテル」「航空」などの観光業やテーマパークですね。。。
これらのサービスの提供価値はほぼ「有形」であり、その場に行かないと体感できないのです。
資金が潤沢な大手企業ですらも生き残りは厳しく、大型融資を銀行に要請するのも当然だと思います。自粛要請により売上がまったく立たない状況ですから、さすがに政府の支援が必要です。
ということで、今日は以上です。長文を読んで頂きありがとうございました。外出自粛で退屈なGWですが、自宅でも楽しんでいきましょう。
ではでは。